ChatGPTのGPT-6とは?Astra・Sol・Lunaの違いと中小企業の使い分け

この記事の要点
- GPT-6は、OpenAIが2026年9月から順に公開している新しい世代のモデルです。最上位の「GPT-6 Astra」、バランス型の「Sol」、速さと費用を重視した「Luna」の3つが発表されています。
- ChatGPTでは、2026年10月7日から有料プランでGPT-6 Sol、翌日から無料・Goプランで GPT-6 Lunaの提供が始まりました。
- 会社で使うときは、モデル名を覚えるより「すぐ答えてほしい仕事」と「じっくり考えてほしい仕事」を分け、出力は下書きとして人が確認する、という基本は変わりません。
2026年7月にGPT-5.6が一般提供されてから約2か月で、OpenAIは次の世代「GPT-6」を発表しました。「また新しいモデルが出たけれど、何が変わったのか」「今のChatGPTの使い方を変える必要があるのか」と迷っている方も多いと思います。
この記事では、OpenAIの公式資料と、信頼できる報道で確認できた内容だけをもとに、GPT-6の3つのモデルの違い、公開の流れ、GPT-5.6から変わった点、中小企業が仕事で使うときの考え方を整理します。性能の数値や今後の予定のように、まだはっきりしない情報は載せていません。
※この記事は2026年10月18日時点の情報です。モデルの提供範囲は短い期間で変わるため、最新の状況はOpenAIの公式情報でご確認ください。
まず結論:GPT-6でも「仕事の重さで選ぶ」は同じ
GPT-6になっても、会社での使い方の基本は変わりません。メールの下書きや要約のように、すぐ返事が欲しい仕事は速いモデルや通常の設定で十分です。比較や計画、長い資料の整理のように前提が多い仕事は、じっくり考える設定に切り替えます。
変わったのは、同じ仕事をより少ない手間と費用でこなせるようになった点と、ChatGPTの答え方そのものが変わってきている点です。新しいモデルが出るたびに社内のやり方を作り直すのではなく、「どの仕事に、どの程度の力を使うか」を決めておくことが大切です。
GPT-6の3つのモデル
OpenAIの開発者向けドキュメントでは、GPT-6の家族として次のモデルが紹介されています。
| モデル | 位置づけ | 向いている仕事 |
|---|---|---|
| GPT-6 Astra | もっとも賢い最上位モデル | 難しい推論、プログラミング、専門的な仕事 |
| GPT-6 Sol(API では改良版の GPT-6.1 Sol も提供) | 性能と費用のバランス型。Astraに近い性能をより低い費用で | 複雑な仕事、プログラミング、AIに作業を任せる使い方 |
| GPT-6 Luna | もっとも速く、費用も低いモデル | 内容がはっきりした、量の多い作業 |
GPT-5.6には「Terra」という中間のモデルもありましたが、GPT-6では2026年10月18日時点でTerraは発表されていません。なお、API(ほかのシステムからAIを呼び出す仕組み)向けの細かな設定の違いは、ここでは省きます。

公開の流れ(2026年9月〜10月)
GPT-6は一度にすべて公開されたわけではなく、段階的に広がっています。確認できた主な流れは次のとおりです。
| 時期 | できごと |
|---|---|
| 2026年9月3日 | 最初のGPT-6として「GPT-6 Astra」を発表。まず一部の企業向けに提供を始め、その後APIやChatGPTの有料プランへ広げるとされました。サイバーセキュリティ面の能力が高いため、悪用を防ぐ対策を強めたうえでの段階的な公開です。 |
| 2026年9月22日 | 「GPT-6 Sol」と「GPT-6 Luna」を発表。ChatGPT WorkとCodex(Plus・Pro・Business・Enterprise・Edu)とAPIで提供開始。無料・Goプランでもデスクトップアプリで Lunaを試せるようになりました。 |
| 2026年10月7日〜8日 | 通常のChatGPTで、有料プラン(Plus・Pro・Business・Enterprise)にGPT-6 Solの提供を開始。翌日から無料・GoプランにもGPT-6 Lunaを順次提供。 |
Enterpriseプランなどでは、新しいモデルを使えるようにするために管理者の設定が必要な場合があります。会社のアカウントで表示されないときは、まず管理者に確認しましょう。
GPT-5.6から何が変わったのか
1. 同じ仕事を、より少ない費用で
OpenAIは、GPT-6 SolとLunaについて、GPT-5.6の同じ位置づけのモデルより性能が上がり、使う量(トークン)も少なくなったと説明しています。APIの料金も、GPT-5.6のキャンペーン価格と比べて半分に下げたと発表しました。ChatGPTでは、同じ料金プランでも使える量が増える方向の変更です。
2. これまでの機能はそのまま使える
開発者向けドキュメントでは、GPT-6はGPT-5.6でできていたこと(パソコン操作の代行、決まった形式での出力、長い会話の整理など)に引き続き対応するとされています。今の使い方が急にできなくなる、という変更ではありません。
3. ChatGPTの答え方が変わる「Intelligent UI」
10月のChatGPTへの提供にあわせて、「Intelligent UI」という新しい機能も発表されました。質問の内容に合わせて、文章だけでなく、図やグラフ、押せるボタン、入力欄などを組み合わせて答えるものです。例えば、計算や比較の質問に、その場で数字を変えて試せる表が返ってくる、といった使い方が想定されています。
中小企業はどう使い分ける?
ChatGPTの画面では、契約プランによって表示される選択肢が違います。モデル名にこだわるより、次のように「仕事の種類」で決めておくと迷いません。
| 仕事 | まず試す設定 | 使い方のポイント |
|---|---|---|
| メール・議事録・要約 | 通常(自動)の設定 | 出力の形と文字数を先に伝える |
| 表の整理・定型の作業をたくさん | 速い設定(Lunaなど) | 少しの見本で確かめてから量を増やす |
| 比較・計画・長い資料の整理 | じっくり考える設定(Thinkingなど) | 前提・条件・判断の基準を分けて渡す |
| 重要な提案・複雑な検討 | もっとも強い設定 | 結論だけでなく、根拠と「まだ分からない点」も出してもらう |
いきなり一番強い設定ばかり使うと、返事を待つ時間が増え、日々の仕事で使われなくなることがあります。「普段は通常、比較や計画はじっくり、最重要の検討だけ最上位」のように、ひとことで共有できるルールにしておくのがおすすめです。依頼文の書き方は「生成AIプロンプトの書き方の基本|業務で使えるテンプレ集」も参考にしてください。
切り替えるときの注意点
- 社内マニュアルにモデル名だけを書かない:GPT-5.6からGPT-6のように、名前は数か月で変わります。「日常の下書き」「複雑な検討」のように用途で書いておくと、書き直しが少なくて済みます。
- 入力してよい情報のルールは変わらない:モデルが新しくなっても、個人情報や取引先の機密を入れてよいかは、契約プランの設定と社内ルールで決まります。ルールづくりは「生成AIの社内ガイドラインの作り方」で紹介しています。
- 新しい答え方(Intelligent UI)の結果も確認する:グラフやボタンで見やすくなっても、数字や日付、固有名詞が正しいとは限りません。元の資料と照らし合わせてから使いましょう。
- 会社のアカウントでの表示を確認する:同じGPT-6でも、ChatGPT Work、Codex、通常のChatGPTで提供の時期や範囲が違いました。使えるかどうかは管理者の設定にもよります。

導入前に決めるチェックリスト
- 会社のアカウントで、どのモデルが使えるかを管理者が確認した
- 入力してよい情報・入力しない情報を、具体例で共有した
- まず試す仕事を1つに絞った
- 「普段」「じっくり」「最重要」の使い分けをひとことで決めた
- 出力を確認する人と、振り返りの日を決めた
よくある質問
- GPT-5.6はもう使えなくなりますか?
2026年10月18日時点で、ChatGPTにおけるGPT-5.6の終了時期は確認できていません。ChatGPT WorkやCodexでは、GPT-6 SolとLunaがGPT-5.6の同じ位置づけのモデルに置き換わる形で提供されています。終了の案内はOpenAIのリリースノートで告知されるため、定期的に確認しましょう。
- 無料プランでもGPT-6は使えますか?
2026年10月8日から、無料プランとGoプランにもGPT-6 Lunaの提供が順次始まりました。有料プランでは GPT-6 Solが使えます。表示される選択肢はプランや時期によって異なります。
- GPT-6 Astraは誰でも使えますか?
Astraは、最初は一部の企業向けに提供が始まり、その後APIや有料プランへ広げるとされた最上位モデルです。サイバーセキュリティ面の能力が高いため、OpenAIは悪用を防ぐ対策を強めたうえで段階的に公開しています。会社で使えるかは、契約プランと管理者の設定を確認してください。
- モデルが変わるたびに研修をやり直す必要がありますか?
使い方の基本(依頼文の型、入力ルール、出力の確認)はモデルが変わっても同じです。社内の手順書を用途で書いておけば、モデルが変わったときは新しい機能だけを短く共有すれば足ります。
まとめ
- GPT-6は、最上位のAstra、バランス型のSol、速さと費用重視のLunaの3つ。2026年9月から段階的に公開されています。
- ChatGPTでは10月7日から有料プランでSol、8日から無料・GoプランでLunaの提供が始まりました。
- GPT-5.6より少ない費用で同じ仕事ができるようになり、図やボタンで答える「Intelligent UI」も加わりました。
- 使い方の基本は「仕事の重さで選ぶ」「入力ルールを守る」「出力は人が確認する」で変わりません。
自社に合う使い方を相談する
株式会社善の「ゼンシン」では、モデルの説明を聞くだけで終わらせず、実際の業務を一つ選んで試しながら使い方を整えるAI実践研修を行っています。入力してよい情報、使う設定、確認する人まで一緒に決めたい場合は、お気軽にご相談ください。GPT-5.6時点の選び方は「ChatGPTの新モデルGPT-5.6とは?中小企業が仕事で迷わない選び方」で紹介しています。
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参考資料・出典
- OpenAI 開発者向けドキュメント:最新モデルの使い方(GPT-6、英語)
- OpenAI APIモデル一覧(英語)
- OpenAI Developer Community:GPT-6 Sol・GPT-6 Lunaの告知(2026年9月22日、英語)
- 新華網:OpenAIがGPT-6 Astraを発表(2026年9月4日、中国語)
- 9to5Mac:ChatGPTとCodexにGPT-6 Sol・Lunaを追加(2026年9月22日、英語)
- 9to5Mac:ChatGPTにGPT-6とIntelligent UIを提供(2026年10月7日、英語)
- 個人情報保護委員会 生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について
- IPA テキスト生成AIの導入・運用ガイドライン
製品の内容や提供範囲は短い期間で変わることがあります。この記事は2026年10月18日時点の情報です。最新の状況はOpenAIの公式情報でご確認ください。


