静岡(磐田・浜松)の中小企業がAI活用を始めるには|相談先と進め方

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この記事の要点

  • 静岡県(磐田・浜松など)の中小企業がAI活用を始めるときは、①経営者が「どの仕事を楽にしたいか」を1つ決める、②無料の公的窓口や地域のセミナーで基本を知る、③社内に広げる段階で、現場に来てくれる支援先と一緒に進める、の順がムダの少ない進め方です。
  • 相談先には、静岡県よろず支援拠点や静岡県産業振興財団、各地の商工会議所などの公的な窓口と、研修・システム開発・外部AI担当などの民間の支援があり、段階によって使い分けます。
  • 株式会社善は2026年10月、静岡県磐田市の「IWATA BASE」内に静岡オフィスを開設しました。

「AIを使ったほうがよいと聞くが、何から始めればよいか分からない」「近くに相談できる相手がいない」。静岡県内の中小企業の経営者からも、こうした声を聞くようになりました。

生成AIの情報は、東京や大都市の大企業の事例が中心で、地方の中小企業の実情に合わないと感じることもあるでしょう。この記事では、磐田市・浜松市をはじめとする静岡県の中小企業がAI活用を始めるときの進め方と、地域で使える相談先を整理します。

静岡の中小企業がAI活用を始める3つのステップ

ステップ1:楽にしたい仕事を1つ決める

最初にAIのツールを選ぶ必要はありません。まずは経営者が「毎日・毎週発生して、時間がかかっている仕事」を1つ決めましょう。たとえば、日報や点検記録のまとめ、見積もりや案内のメール、会議の議事録、社内マニュアルの作成などです。業務の洗い出し方は「業務の見える化とは?」で紹介しています。

ステップ2:公的な窓口やセミナーで基本を知る

静岡県内には、中小企業が無料または低い負担で相談できる公的な窓口があります。経営者や担当者がここで基本を知り、自社の課題を整理しておくと、次の段階で支援先を選びやすくなります。

ステップ3:社内に広げる段階で、一緒に進める相手を決める

「使ってみたい業務」が見えてきたら、社内の担当者を決め、研修やシステム開発、外部のAI担当者など、必要な支援を組み合わせます。製造業の現場での使い方は「製造業の現場で生成AIを使う」も参考になります。

静岡の中小企業がAI活用を始める3つのステップを示す階段図。1段目「楽にしたい仕事を1つ決める」(経営者)、2段目「公的な窓口・セミナーで基本を知る」(よろず支援拠点・商工会議所など)、3段目「社内に広げる・一緒に進める相手を決める」(研修・開発・外部AI担当)。階段の横に富士山と地図ピンの小さなイラストが添えられている
ツール選びより先に、楽にしたい仕事を決めるのが近道です

静岡県内の主な相談先

※2026年10月時点の情報です。窓口の名称や事業の内容は年度などで変わることがあります。

相談先 どんな所か こんなときに
静岡県よろず支援拠点 国が設置する、中小企業・小規模事業者のための無料の経営相談所 経営課題の整理から、IT・デジタル化まで幅広く相談したい
静岡県産業振興財団 県内の中小企業の創業・経営革新・人材育成・DXなどを総合的に支援する公益財団法人 県の支援制度や専門家の派遣、セミナーの情報を知りたい
磐田商工会議所・浜松商工会議所などの商工団体 地域の事業者のための経営相談・セミナー・会員同士の交流 地元の事業者向けセミナーや、補助金の相談をしたい
民間の支援会社 研修、システム開発、外部AI担当など、実務を一緒に進める 社内に広げる、仕組みを作る、定着させる段階

各窓口の相談内容やセミナーは時期によって変わります。最新の情報は、それぞれの公式サイトで確認してください。全国の窓口の考え方は、中小企業庁の資料や「中小企業のDX・AI活用に使える補助金・助成金の早見表」も参考になります。

地方の中小企業だからこそのAI活用のポイント

人手不足を「仕事を減らす」で補う

人を増やすのが難しいときこそ、AIや自動化で「なくせる作業」を減らす意味が大きくなります。大切なのは、AIを足すことより、今の仕事の中の不要な手順を見つけることです。考え方は「AX(AIトランスフォーメーション)とは?」で紹介しています。

顔を合わせて進める

地域の中小企業では、画面越しのやり取りより、実際に会って話すほうが話が早いことがよくあります。現場の作業を一緒に見ながら、「この部分ならAIで手伝える」と確かめていくと、社員の納得も得やすくなります。対面の研修の良さは「AI研修を対面でやる意味」をご覧ください。

使っているツールから始める

Google Workspace や Microsoft 365 など、すでに使っているツールにもAIの機能が加わっています。新しいツールを増やす前に、今あるツールで何ができるかを確認しましょう。Google の場合は「Google WorkspaceのGeminiでできること」をご覧ください。

業種別:AIやGoogleツールが手伝いやすい仕事の例

静岡県には、製造業、物流、農業、介護・医療、小売・サービスなど、さまざまな業種の中小企業があります。業種ごとに、AIやGoogleツールが手伝いやすい仕事の例を挙げます。まずは自社に近い例から、楽にしたい仕事を探してみてください。

業種 手伝いやすい仕事の例 使う道具の例
製造業 日報・点検記録のまとめ、作業手順書の下書き、見積もりの案内メール フォーム、スプレッドシート、生成AI
物流・運送 配車や予定の共有、日々の報告の集計、問い合わせへの返信の下書き カレンダー、スプレッドシート、GAS
農業・食品 作業記録、出荷の管理表、商品説明やお知らせ文の下書き AppSheet、スプレッドシート、生成AI
介護・医療 記録の整理、申し送り、研修資料やお知らせの作成 フォーム、AppSheet、生成AI(個人情報の扱いに注意)
小売・サービス 予約や問い合わせの受付、SNSやチラシの文章の下書き、売上の集計 フォーム、スプレッドシート、生成AI

介護・医療の記録については「介護・訪問看護の記録業務をGoogleツールと生成AIで軽くする方法」、受付の仕組みは「Googleフォーム×スプレッドシートで受付業務を自動化」で詳しく紹介しています。

最初の1か月でやることの例

週 やること 誰が
1週目 楽にしたい仕事を1つ決め、今のやり方を書き出す 経営者・担当者
2週目 入力してよい情報など、最低限のルールを決める 経営者
3週目 その仕事で生成AIを試し、うまくいった依頼文を残す 担当者
4週目 結果を振り返り、続けるか・広げるか・支援を頼むかを決める 経営者・担当者

ルールの作り方は「生成AIの社内ガイドラインの作り方」で紹介しています。入力してよい情報については、個人情報保護委員会の注意喚起も確認しておきましょう。

静岡の中小企業の相談先を段階別に整理した図。左側の「知る・整理する」の枠に「静岡県よろず支援拠点」「静岡県産業振興財団」「磐田・浜松などの商工会議所」の3枚のカード、右側の「一緒に進める」の枠に「研修」「業務アプリ開発」「外部のAI担当」の3枚のカードが並び、左から右への矢印に「使いたい業務が見えたら」のラベルが付いている
公的な窓口で整理し、使いたい業務が見えたら民間の支援と一緒に進めます

株式会社善の静岡オフィス

株式会社善(本社:大阪市中央区)は、2026年10月1日、静岡県磐田市に静岡オフィスを開設しました。磐田市地域おこし協力隊が運営する活動・交流拠点「IWATA BASE」(磐田市役所のすぐ西側、2026年7月17日グランドオープン)を拠点として活用しています。代表の竹山 歩都は浜松市の出身で、磐田市や近くの袋井市で野球に打ち込んだ、ゆかりの深い地域です。開設の詳細はお知らせでご案内しています。

静岡オフィスを拠点に、AI活用支援サービス「ゼンシン」として、AI人材レンタル(社外のAI担当者が業務の見える化から定着まで伴走)、AI実践研修(自社の実務を題材に、会社に伺って研修)、業務アプリ・システム開発(GAS・AppSheet など Google Workspace 中心)のご相談をお受けしています。株式会社善が運営する参加無料の学びのコミュニティ「G-Labo」(累計受講者3,000名超)でも、地域の皆さまが学び合える機会づくりに取り組んでいきます。

よくある質問

静岡県でAI活用の相談ができる無料の窓口はありますか?

国が設置する静岡県よろず支援拠点は、中小企業・小規模事業者のための無料の経営相談所です。このほか、静岡県産業振興財団や、磐田・浜松などの商工会議所でもセミナーや相談の機会があります。内容は時期によって変わるため、各公式サイトで確認してください。


AIに詳しい社員がいなくても始められますか?

始められます。最初はツールに詳しいことより、楽にしたい仕事を決めることが大切です。社内に詳しい人がいなければ、研修や外部のAI担当者の力を借りながら、社内の担当者を育てていく方法があります。


株式会社善の静岡オフィスでは何を相談できますか?

AI活用の進め方、生成AIの研修、Google Workspace を使った業務アプリ・システム開発、社外のAI担当者による伴走などをご相談いただけます。まずは無料相談で、いまの業務のお話をお聞かせください。


浜松市や袋井市など、磐田市以外の会社でも相談できますか?

ご相談いただけます。伺う日程やオンラインとの組み合わせ方は、ご状況に合わせてご提案します。

AIを使うと、パソコンが苦手な社員はついていけなくなりませんか?

最初は、パソコンが得意な人が試してうまくいった使い方を、手順にして共有するのがおすすめです。研修では、苦手な人が置いていかれないよう、隣で画面を見ながら進める対面の形も役立ちます。少しずつ使う人を増やしていけば十分です。

まとめ

  • 静岡の中小企業のAI活用は「楽にしたい仕事を決める」「公的窓口で基本を知る」「一緒に進める相手を決める」の順で進めます。
  • 静岡県よろず支援拠点、静岡県産業振興財団、商工会議所などの公的な窓口を、最初の整理に活用しましょう。
  • 人手不足は「仕事を減らす」で補い、顔を合わせて、今あるツールから始めるのが地方の中小企業に合った進め方です。
  • 株式会社善は2026年10月、磐田市の IWATA BASE 内に静岡オフィスを開設しました。

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参考資料・出典

制度やサービスの内容は変更される場合があります。公開日・更新日とあわせて、各公式資料の最新情報をご確認ください。

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この記事を書いた人

株式会社善 / 善のAX研究所

福祉の現場から始まった株式会社善が運営するコラムです。AI・Googleツール・業務改善について、日々の実務に役立つ考え方をお届けします。

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